■EchoLinkのシステム接続概要

 世間のVoIP技術の基本はインターネット上で音声の通信が遅滞なく行えることにあります。その技術を使って、アマチュア無線の通信部分とインターネットの通信部分を繋いでいる(仲介している)のがEchoLinkになります。EchoLinkはユーザが用意したパソコンにEchoLinkのソフトウェアをインストールし、EchoLinkサーバにログインします。ログインしたユーザは、同様にログインしている他のユーザを検索し、通信を行いたいユーザにコネクトします。ユーザ同士がコネクトしましたら、通信ができます。
 


【図1】パソコン同士での接続(SingleUser)

 まず、基本的なところからになりますが、このEchoLinkは無線の通信がなくても、通信自体は可能です。【図1】ではEchoLinkを使って、パソコン同士を接続したものです。この場合、それぞれの局(A局とB局)では、パソコンのマイクとスピーカーを利用して通信を行うことができます。アマチュア無線を利用しないという点では、他のVoIP技術を利用したソフトウェアと変わりはありませんが、EchoLinkはシンプレックスでの通信が基本となります。A局とB局を仲介しているのがEchoLinkのソフトウェアの役目になります。【図1】にあるA局やB局のような体系を取っている無線局をSingle User(シングルユーザ局)と呼びます。
 


【図2】パソコンにインターフェイスを接続して、無線機同士が通信できるように接続(LinkUser)

 次に本来のあるべき姿(?)であるアマチュア無線を使った通信をしたい場合の接続になります。【図2】では【図1】にあるパソコン同士の接続方法の他に無線機とパソコンを接続するためのインターフェイスと親機となる無線機が接続されています。まず、C局はA局に対して音声を送信します。そうしますとA局は受信した音声をインターフェイスを介して、インターネットを経由してB局に通信を行います。A局から音声を受信したB局はインターフェイスを介して親機の無線機に送り、送信を行います。これによりD局はC局の音声を受信できることになります。【図2】にあるA局やB局のような体系を取っている無線局をLinkユーザ(リンク局)と呼びます。
 


【図3】複数局で通信可能な接続方法

 【図2】で説明しました通り、C局はA局とB局をそれぞれ介してD局に音声を送信することが可能です。つまり、B局の周波数を聞いているユーザはC局の通信を傍受できることになります。【図3】のようにB局と同一の周波数を傍受しているD局とE局はA局の音声を聞くことが可能となります。但し、逆では簡単に解決できないことがあります。D局が送信した音声をB局が受信し、B局はA局に向けて送信を行います。つまり、B局からは電波は発せられていないため、E局は受信できないことになります。(→D局からE局に対してダイレクトに送受信できれば問題ないですが)

 


【図4】複数のEchoLinkユーザで通信可能な接続(カンファレンス接続)

リンク局同士若しくはリンク局とシングルユーザ局での接続は可能です。これらのリンク局並びにシングル局は複数の局と接続することが可能です。【図4】にあるように複数の局同士(図ではA〜D局の全てがリンク局ですが、シングルユーザ局でも可能)での接続が可能です。接続形態は多種あるのですが、一番簡単な接続形態として、親となるA局がB〜D局のリンク局と接続をする形態になります。これにより、E局から発せられた音声はA局を通じて、A局からB局、A局からC局、A局からD局へと通信を行い、B局、C局それぞれから電波を発します。 またD局のようにシングルユーザ局が接続して送受信することも可能です。この方法で、多くの局との交信も可能となり、EchoLinkを介して、無線を楽しむことができます。このようにA局がキー局となり、複数のEchoLinkを利用しているユーザを接続する方法のこと カンファレンス接続(マルチコネクト)と呼びます。

以上が基本的な接続概要ですが、これ以外にも接続方法はあります。


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